車はホンダEFシビックです。
部品単体でお預かりしての加工作業となります。
加工部はできるだけ力がかからず、切ってもアライメント変化が少ないナックル上部にします。
20mmの短縮加工です。
まずは作業しやすくするためによく洗浄し、各角部のバリを取っておきます。
次に加工の邪魔になる出っ張りやステーなどを切り取り、表面を滑らかにします。
加工に入る前に現在の寸法を確認。
切断部をマーキングしたらしっかりとバイスに固定して切断します。
斜めにカットしているのは溶接の長さを稼いで強度を上げるためです。
溶接棒は素材に合わせて鋳物用のニッケル溶接棒を引っぱり出してきました。
点付けで仮固定が終わったら繋ぎ目に沿ってV字型の切込みを入れます。
これも溶接面積を大きく取るためですよ。
本溶接は少しずつ切り込みを埋めていくようにナックルを回しながら行います。
さらに安心感を高めるため、溶接部を左右から挟みこむように当て板をしておきます。
加工部の出来上がりはこんな感じです。
最後に防錆性の塗装を施して完成!
今回のようにナックルアームの上部だけを短縮した場合は、ロールセンターアダプターなどを使用してロアアームのジョイント部を短縮量と同じだけ延長するのがおすすめです。
短縮量にもよりますが、通常ストローク量に合わせてネガティブキャンバーになっていくアライメントが逆にポジティブ側に変化してしまいます。
これでは走行性能も何もあったものではないので気をつけてくださいね。