続いての作業はアッパーマウントの加工です。
新しい強化ショックはロッド上部のネジ径が少し太く、そのままだと純正アッパーマウントがつきませんでした。
そこでマウントの穴径をショックに合わせて拡大加工します。
加工したアッパーマウントをかぶせてみるとショック側のネジ長さが少し足りずロックナットがきちんと締め切れません。
寸法合わせのカラーを製作して解決。
もともとついていたアッパーマウントベアリングも再使用するのですが、グリスがひどく汚れて固まり、かなり動きが渋くなっていました。
古いグリスをきれいに洗い落として再度グリスアップです。
ベアリングとアルミカラーを入れてアッパーマウントを取り付ければフロントストラットは完成です。
ちなみにバネレートはフロント6K、リヤ5Kにしました。
フロントストラットを取付する前にスタビリンクを交換します。
純正ブッシュはひび割れた状態で、リンクも過去にヒットしたことがあるのか下側が曲がっていました。
新しいスタビリンクキットはウレタンゴムブッシュの強化品。
スタビブッシュの強化はかなり効果的で、スタビ本体はノーマルのままでもブッシュを硬くするだけでいきなりステアリングレスポンスが良くなるほどです。
今回はフロントの車高で40〜50mmほど低くする予定なので、ロールセンターアダプターも取付します。
今更感もありますが、ロールセンターアダプターの効果についてご説明します。
・ロアアームの角度を適正に保つことでバンプステアの減少によるアライメント変化を少なくする
・ロアアームの角度を適正に保つことでスタビライザーがきれいに動く
・フロントのロールセンター高を下げすぎないことでコーナリングでの踏ん張りがきく
今回のようにバネレートをあまり上げずに車高は低めにしたい場合にはぜひ使用したいパーツです。
作業に戻ります。
ストラットにハブ、ブレーキローター、キャリパーを取付けてハブベアリングのロックナットを締め込み、調整します。
ここは強すぎず弱すぎず、ローターの回り具合とガタを確かめながら良い加減での締め具合が必要なところです。
ついでのショック下部のロアボールジョイントとステアリングのタイロッドエンドブッシュもグリスアップしておきます。
最近ではトラックくらいでしか見なくなったグリスニップル式のジョイントですが、昔は乗用車でも普通に採用されていました。
今回タイロッドエンドだけはプラグが嵌っていたので新たにニップルを装着してグリスアップしました。
次はリヤ編です。