2015年02月26日

FD2シビック カムシャフト交換

今回はホンダ・FD2シビックのカム交換作業です。
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交換するカムはスプーンのハイカム。
きれいな作りですが最近よくある表面コーティングなどはされていません。
取説もわかりやすいです。
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メーカーによるとバルブスプリングとリテーナーを同時交換するとより効果的とのことですが、今回はとりあえずカムシャフトのみの交換です。

まずはタペットカバーの取り外しからですが、FD2はエンジンとバルクヘッドの隙間が狭く作業性が悪いので、一度ワイパーやカウルトップカバーなどを外します。
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タペットカバーを取り外したところ、タペット周りやカバー裏面は非常にきれいな状態でした。
日頃のオイル管理がしっかりしている証拠ですね。
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K20エンジンのカムはタイミングチェーン式です。
ベルト式に比べ作業に少し気を遣います。
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取付するカムシャフトは新品であってもそのまま付けることはありません。
カム山の角は必ず面取りします。
面取り時や製造時の切り粉が残っては大変なので、オイル穴もよく洗浄します。
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ノーマルカムの取り外し。
カムスプロケットはかなり固く締まっているので、ヘッドについている状態で緩めた方がいいと思います。
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クランクプーリーを取り外し、隣のサービスホールからチェーンテンショナーをピンでロックしておきます。
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カムシャフト取り外しの際、チェーンはたるまないよう針金などを利用して常に上から吊っておきます。
これをたるませてしまうとクランク側でバルブタイミングがズレて後で余計な手間がかかることに。
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取り外したカムキャップホルダーなどは取り付け順に並べて整理しておきます。
こちらもカムと同じく角のバリなどをチェックして取り、よく洗浄しておきます。
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カムキャップの締め付けは新しいカムを取り付ける時に一番気を遣う作業です。
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タペットカバーパッキンはヘッドカバーを外したついでに交換しておきましょう。
のちのち必ずオイル滲みが発生する所ですからね。
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今回カム交換の際に新しい専用工具を導入しました。
タペット調整用のホンダ純正SSTです。
今までは汎用タイプの工具を使用していたのですが、さすがは純正SST。
狭いところでも使いやすい!
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今回はポン付けタイプのカムなのでカムスプロケットは純正のままで、バルブタイミングの調整作業などもありませんでした。
軽く試乗しましたが、低〜中速からトルクフルな感じ。
高回転でのパンチ力には大きな差は感じませんでしたが、高回転でのパワーアップはよほどの差でないとわかりづらいものです。
しかしコンピュータセッティングなども全くしていないことを考えれば「気持ち良く乗れる感触が出た」というのは十分な効果です。
posted by SSWORKS at 18:20| WORKS