またまたバイク部品の加工です。
それぞれ違う2台のバイクのフロントフォークステムシャフトを合体させる作業です。
一つはヤマハ・パッソル用(黄緑色の方)、もう一つはホンダの何か?ですね。
パッソルのフロントフォーク周りをホンダのパーツを使用して強化しよう!という目論見です。
ステムシャフトの太さを測ってみると外径は同じサイズ。
しかし長さは100mmほどホンダ用の方が長く、これを切り詰めて上部にパッソル用を繋ぐことになります。
まずは高速カッターで2本のシャフトをカットします。
カットしてみるとシャフトの肉厚が全然違います。
内径は15Φと17Φ。
この2本を直接突合わせて溶接で繋ぐこともできますが、ここは重要なところなので強度と共にシャフトの芯ブレを防ぐために中に入れるアダプターを製作することにしました。
アダプターの材料に選んだのは18mm径のハイテンボルトです。
ただの鉄の丸棒でも良かったのですが、こちらの方がより硬く強度もあるので安心できます。
そのボルトを旋盤で削ってアダプターを製作します。
かなり硬いのでスイスイとは削れません。
出来上がったアダプターをパイプの中に入れるのですが、17Φのパイプは溶接管らしく、内側に繋ぎ目の出っ張りがあります。
これをリューターで削ってアダプターが中に入るようにしてやります。
アダプターとパイプのクリアランスはブレを無くすため圧入で入れるレベルにしました。
ハンマーで打ち込んでやります。
パイプの切り口はいつものように溶接代の開先を取っています。
TIG溶接でV字溝の奥から順に、パイプを回しながら4回転ほどさせて溶接棒で盛っていきます。
こんな感じで完成です。
シャフトの曲がりもほとんどなく、きれいに仕上がりました。
なんだか最近バイク関係の加工や修理依頼が増えてきている気がします。
バイク乗りの皆さんが、これからの春に向けて気分が盛り上がってきているのでしょうか。
楽しいバイクに仕上がるといいですね。