エンジンは名機B16A。
意外と知られていないのですが、ホンダ最初のVTECエンジン搭載車はこのDA型インテグラです。
この車の後にグランドシビック、サイバーCR-Xと順に搭載されています。
さて本題。
トラブル箇所はマスターシリンダーの隣についているプロポーショニングバルブ。
ここからブレーキフルードが漏れています。
メーカーではこの部品が既に生産終了となっており、中古パーツを探そうにも同じ年代の部品を使えばこの先の寿命も怪しいものです。
というわけで今回は社外品のPバルブ(調整式)を使用することにしました。
社外のPバルブはあくまで汎用品なのでボルトオンで装着というわけにはいきません。
そのため取付にはPバルブの他にホースやジョイント(フィッティング)などいろいろ必要となります。
先に配管図を書きながら必要パーツをピックアップします。
ちなみにこのPバルブに交換することでブレーキ配管がX式からH式に変更になります。
これによりリヤブレーキの液圧がPバルブのダイアルで自由に調整できるようになります。
バネやショックの交換で純正とは違う足の硬さや車高・バランスになっていたり、タイヤやブレーキパッドの性能などで最適なブレーキバランスは変わります。
レースカーではレース中に刻々と変わるタイヤグリップや車重などに合わせてブレーキバランスをドライバーが室内から変更できるようにしているほどです。
普通に街乗りしている乗用車ではあまり関係のない話ですが、とっさの急ブレーキ時などでは制動距離にかなりの差が出ます。
チューニングカーでフロントブレーキだけを大径化してリヤはノーマルのままという車の場合、普通に乗っている分には効きの良いブレーキのようですがフルブレーキング時にはリヤブレーキの限界点のはるか手前でフロントのみがロックしてしまい、ブレーキがバランス良く使えないことでノーマルより制動距離が伸びてしまうのです。
ブレーキバランスは大事ですね。
長い話になったついでにもう一つ走りのためになる話を。
グリップの高い路面やタイヤのときはブレーキング時に荷重がフロントに集中するのでブレーキバランスはフロント側を強くします。
逆にグリップの低い雨天時などにはリヤを強く効かせます。
グリップ以外には低い車高で足の硬い車ではリヤブレーキをより強く使うことができます。
逆に柔らかめの足周りの場合は前につんのめりやすいのでリヤブレーキを弱く設定しなければなりません。
同じタイヤを履いていても車高が低く足の硬い車はリヤブレーキをノーマル時より効かせる必要があり、全体の制動力が上がれば安心して走りを楽しめるよ!という話でした。
…全然作業内容にたどり着けませんでしたが続きは明日に。