2013年02月15日

FCRキャブレター 部品交換

今日はFCRキャブレターのパーツ交換です。
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交換するパーツは燃料配管のT型ジョイントです。
メーカー純正のジョイントは樹脂製で、固着したホースを抜く時などに割れてしまうこともしばしば。
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その対策として製作したのが金属製T型ジョイントです。
ここはキャブレターへの燃料の入り口になるところなので、サーキットなどで破損トラブルが起こると走行不能になってしまいます。
セッティング変更で頻繁にキャブレターの脱着を行う人はトラブル回避のために交換しておくのがおすすめですよ。
交換時にはOリングを傷めないようにグリスを塗布して作業してください。
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今回お預かりしたキャブレターはちょっと汚れも酷かったのでついでに洗浄を。
ファンネルもかなり黒くなっています。
キャブレターの上蓋を外すと裏面にスラッジが付いていました。
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洗浄に使用するのはワコーズのエンジンコンディショナーとキャブレタークリーナーです。
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最初にエンジンコンディショナーを吹きつけて、しばらく置いて汚れを浮かせます。
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次にキャブクリーナーで浮いた汚れを洗い流します。
特にファンネル下部についているエアスクリューとメインエアジェットは汚れると燃調に影響が出るので念入りに。
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洗浄後の受け皿に溜まった液。
かなりの汚れが溶け込んでます…。
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黒かった上蓋の裏側もこんなにきれいに。
FCRキャブの洗浄タイミングの目安として、この上蓋を外し裏面を指でなぞってみて指先が黒く汚れるようなら洗浄しましょう。
キャブレターボディの寿命が大きく違ってきます。
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それからスロットルシャフトをカバーしているゴムパイプですが、オーバーホール依頼などで送られて来たキャブでもこのように端が折れ曲がっているのをたまに見かけます。
この状態だとキャブボディとシャフトの隙間から2次エアを吸ってしまい、燃調が崩れます。
経年劣化でひび割れが発生しても同じことが起こるので気をつけて見てください。
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キャブレターをバラしたついでにいろいろな部品もチェックします。

ハイカムを入れたりして負圧変動の大きいエンジン(バルブオーバーラップが大きくアイドリング時のカチャカチャ音が大きいエンジン)は浮動バルブにダメージが蓄積します。
浮動バルブのヒビは定期的に点検する必要がありますね。
もし割れてかけらがエンジンに吸い込まれてしまうと、最悪の場合エンジンブローすることもあります。
メーカーでは1シーズンまたは走行16,000Kmごとに「定期交換品」に指定している部品ですよ。
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浮動バルブは下角部からヒビが入ることが多いです、
何も変化がないところから一気に割れてしまうことはないので、定期的に点検して、ヒビをを見つけたら交換しましょう。
posted by SSWORKS at 17:28| WORKS