ブレーキをかけた時にジャダーが出る、ということで入庫。
ブレーキローターは100分の5ミリのひずみがあると、足に感じる振動が出ます。
見た目にはわからないレベルですね。
今回使用するのはパッド・ローターともディクセル製。
純正に対して価格も安く、性能的にも十分のお勧め品です。
ホイールを外すとかなり錆が出ている状態でした。
ハブに固着しているローターを外すためにボルトをねじ込むサービスホールがあるのですが、ここに一度タップを通して清掃しておくのがポイント。
ねじ山のナメを予防して作業をスムーズに進められるようにするひと手間です。
ジャダーの原因は錆のようです。
ベンチレーテッド側から錆が進み、ローターの厚みが不均一になったことで熱分布が変わりひずみがでたのでしょう。
ローターと接するハブ表面の錆も同じくひずみの原因となるのでワイヤーブラシでよく清掃します。
キャリパーの汚れは洗い油できれいに洗浄します。
ピストンの固着はありませんでした。
新しいローターの装着前にハブ表面にスレッドコンパウンドを薄く塗っておきます。
錆と固着の防止になります。
パッドにも耐熱グリスを塗ってから取付。
パッド・ローターの交換後はジャダーも消えてブレーキタッチも良くなりました。
錆の原因はおそらく冬場の凍結防止剤です。
凍結防止剤が付着したままになっている状態で、普段はあまり乗られていないお車だったので雨水で洗われることもなく錆が進行したのではないかと思います。
これまでも何回か工場日記で紹介しているように冬が終わったら車両の下回りや足回りを洗浄した方が車のためですね。