(作業自体は昨年中にしたのですが)
まずはデフキャリアの取り外しから。
下から見るとかなり周辺のパーツを外さないといけないようです。
デフオイルを抜き取り、ドライブシャフトを取り外します。
このドライブシャフトを外すためにはブレーキローター、キャリパー、ナックルを外す必要があります。
抜いたデフオイルは汚れて真っ黒でした…。
鉄粉もギラギラして、かなりの期間交換してなさそうですね。
リヤ周りの各サスペンションアームはメンバー側取付部がアライメント調整部になっているので動かさず、ナックル側で切り離していきます。
この車もそうだったのですが、ドライブシャフト抜き取り時にアウタージョイントのスプライン部が錆で固着してなかなか抜けないということがよくあります。
そんな時に使うのがこれ。
ドライブシャフトの先端に取付けてハンマーで思いっきり叩いてもネジ山が潰れないようにする自作アダプターです。
ドラシャのナットに同程度の外径の鉄丸棒を溶接しただけですが、
市販品がないのが不思議なくらい便利なものです。
ナックルとドラシャが外れたら、センターマフラー、リヤマフラー、パワープラントフレーム、プロペラシャフトと順に外していきます。
この車のプロペラシャフトもカーボン製でかなり軽いものでした。
マフラーを外しているとステンレス製のEXマニが目につきます。
社外品だと思いますがかなり良くできたもの。
フランジ部から中を覗くと3本の集合部もきれいな造りです。
2ローターなのになぜ3本?と思われた人もいるかと思いますが、RX-8はペリ排気ではなくサイドポート排気なのです。
フロント・インターミディエイト・リヤの3つのハウジングからの排気なので3本あるというわけです。
いよいよデフキャリアが外れました。
基本的にはFD3SのRX-7と同じ造りなのですが、取り外す部品がかなり多くなっていますね。
デフカバーを外すと予想通り中は真っ黒。
かなり洗浄し甲斐がありそうです。
交換するLSDはATS製?の中古品。
今回はこのデフとデフオイルを持ち込みでの交換でした。
デフの組込み作業はいつも通りの感じで。
最後にもう一つ不思議なことが。
デフキャリアの中を洗浄していたら、こんな金属片が出てきました。
ぱっと見ではLSDのプレートにも見えるのですが、このケースから出した中身はノーマルのオープンデフです。
もしかするとずっと前にLSDを組んでいて、それが壊れたのでノーマルに戻した車両なのでしょうか?
その時に中をしっかりきれいにしなかったということなのだと思います。
デフに限らずエンジンでもミッションでも、部品の破損で修理することになったら使う部品は徹底的な洗浄が基本。
今回もきちんと洗浄せずにLSDを組むようなことがあればファイナルギアの破損などのトラブルが起こる可能性も考えられます。
とにかく作業時にはよく洗浄すること!が大切ですね。